龍月

龍月川越市役所裏手にある和菓子屋さん「龍月」。「サイタマヤ」という名前から今のご主人の代で「龍月」と名前を改め、小田原「菜の花」で修行された息子さんと共に、お店の看板商品「兎玉」やさつま芋の入ったカステラ「カスティモ」などの通年のお菓子を始め、季節感ある和菓子を数多く作っていらっしゃいます。

カスティモ

お店を訪ねた時にも夏らしい涼やかな和菓子が沢山並んでいました。
こちらの和菓子は茶道をたしなむ方が好んで買いに来られるほど、その見た目の美しさと味に定評があります。

金玉糠寒天と砂糖を使った金玉糠は川越の幼稚園から高校までのお茶会でも使用されているのだそう。今の季節はあじさいですが、秋にはもみじやキキョウなど季節に合わせてそのモチーフが変わります。

龍月ご主人本澤さん

「その日の気候によって作るものも量も材料も、お客さんの求めるものも変わる、和菓子作りはとても難しい」とご主人はおっしゃいます。龍月さんはお店に飾られるPOPやプライスカードがとても味わいがあって素敵なのですが、なんと絵も文字もご主人が描かれるのだそうです。

ご主人の描かれた絵
ご主人が昭和22年当時の龍月さん近辺を描かれた色紙を見せていただきました。細部まで細かく描写され、昔の川越を知らない者にとっては、とても興味深く、その装飾もとても素敵でした。

そのご主人が作られる和菓子は、ご主人が描かれた絵や文字と同じように、味わいがあってどれもとても美味しい和菓子ばかりです。そのうちの幾つかをご紹介します。

兎玉白い雪兎を思わせる繊細な見た目の看板和菓子「兎玉」(170円)。中心には栗が丸ごと一つ入っていてそれを包み込むのは小豆のこしあんと麦こがしの皮。この麦こがしの風味が香ばしく、味の良いアクセントになっていて美味しい。

兎玉

黒玉と白玉「黒玉」と「白玉」(各150円)。それぞれ黒ゴマ羊羹と白ゴマ羊羹で覆われ、黒と白のこしあん、そして真ん中はさつま芋あんです。ゴマの風味と滑らかなあん。特にさつま芋あんが味に深みとコクがあって、いいお味です。

黒玉と白玉「つばさ」の「甘玉」に似ていますが、ドラマが始まる以前から作り続けられていた和菓子だそうです。

トマトあんとレモンあんの水まんじゅう数ある季節の和菓子の中で、とても気になったのがトマトあんとレモンあんの「水まんじゅう」(各130円)。トマトとレモンのあんが入っているなんで、見たこと聞いたこと食べたことありますか?私は初めてでした。どんな味がするのかと、すご~く興味をそそられ、家に買って帰り、さっそくいただいてみました。

トマトあんの水まんじゅう

溶けてしまいそうなほど柔らかいくずに包まれたトマトあんは、最初にトマト独特の酸味がやって来て、後からあんの甘みがふんわりと口の中に広がります。目から鱗、とてもさっぱりとした味わいで美味しいかったです。

レモンあんの水まんじゅうレモンのあんも風味が爽やかでこれまたさっぱりしています。
本当に「トマトだ~!」「レモンだ~!」と感じられ、それが何だか嬉しくて、感激でした。
どちらも夏の暑い季節にぴったりの逸品です。ぜひ召し上がってみて下さい。きっと皆さんも「目から鱗」が落ちること、間違いないです。

定番の和菓子から季節を感じさせてくれる和菓子、そして趣向を凝らした和菓子まで様々、美味しく素敵な和菓子屋さんです。龍月さん、おすすめのお店です。

お店データ
龍月龍月
住所:川越市元町1-6-11
TEL:049-222-4995
営業時間:9:00~19:00
定休日:日曜日
地図(Google Map)

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