glass Art Blue moon
醸ん楽座の一角にある
「glass Art Blue moon(グラスアートブルームーン)」。蔵造りの木造の建物とガラスの数々が不思議と調和して、雰囲気のあるお店です。
取り扱っているのは吹きガラスの製品。
お店のオーナーでありガラスアーティストの
吉野正也さんの作品です。
毎年森林公園で行われる「紅葉見ナイト」(今年は11月7日~12月6日)では吉野さんが作ったガラスの素晴らしいオブジェを見ることが出来ます。
作品はグラスやお皿、一輪挿し、オブジェに至るまでその種類は様々ですが、すべてが手作りの温度を感じさせてくれます。お店の裏手に工房があり、そこで作品を作っていらっしゃいます。その場所で一般の方も気軽にガラス体験が出来ます。
吉野さんは会社勤めをされながら吹きガラスを学び、ガラスの素朴さや美しさに、どんどん惹かれていったとおっしゃいます。
私もそんなガラスの魅力に触れてみようと、体験させていただきました。
(ガラス体験の詳しい工程は以前掲載したこちらの記事をご覧下さい。)
裏手の工房へ行くと、窯の中でガラスがゴウゴウとオレンジ色に溶けています。
1150℃の温度はほんの少しの間でも近づいていると、腕がヒリヒリと日焼けしたように真っ赤になります。
手順を詳しく教えてくださるので、全くガラスの知識の無い人でも、わかりやすく安心して体験が出来ます。
ガラスを竿に巻き取り、整えて吹いて、またガラスを巻き取り整えて吹いて・・・炉から取り出したガラスは、秒単位で色がどんどん変化していきます。外気に触れ、高温で溶けていた徐々に徐々に固まって行くわけです。
吉野さんは「ガラス作りはスポーツです」とおっしゃいます。
その言葉に「なるほど!」とうなずいてしまいました。
陶芸などは自分の納得の行くまで、形を思うように変えていくことが出来ますが、ガラス作りは時間と温度との戦い。ガラスに動きがあるから、作るこちらも常に動いていなければならず、一発勝負的なところもあります。同じ「物作り」でも土とガラスとではずいぶんと様子が違いました。
一般的にガラス体験となると、吹いてガラスに空気を入れるところくらいしか体験できないのだそうですが、こちらでは、全工程を体験させていただくことが出来ます。
時間は30分ほどですが、もうあっという間でした。初めての経験なのでもちろん手つきもぎこちなく、吹いて空気を入れるのにもすごい形相になりながら苦労しましたが、作り終わった後はなんともいえない爽快感がありました。
出来上がったものはこちらです。
自分の思い描いていたものより相当不恰好になってしましたが、作ったものが形として残るのは本当に嬉しく楽しい体験でした。
吉野さんはガラスの透明度にも吹きガラスにもこだわっておられ、型吹きなどより吹きガラスは「少々値段は高くなるけど、作り手の思いが込もっている」ということをおっしゃっていました。
そういった思いが込められているからこそ、吉野さんの作品には優しいぬくもりが感じられるのだと思いました。
体験によってガラスの面白さ難しさを知り、一つとして同じものがないという吹きガラスの魅力に触れ、ただ作品を見ていただけの時よりも「作り手の思い」をより近づいて感じられるようになったような気がしました。
今後はオブジェやインテリアとしてのガラスなど、面白かったり気持ち悪かったり、でも美しいと感じられるもの、自分でもびっくりするようなものを作ってみたいと話されていました。そんなガラスの作品がお店に並ぶのが楽しみです。
実は今でもちょっと変わったオブジェを展示販売されいますし、どのようにして吹きガラスで作るのか不思議に思うような作品も沢山です。季節に合わせたオブジェなどもあり、見ているだけでも楽しめます。
お店に行ったら実用的なものだけでなく、そんな楽しめる作品もぜひじっくり眺めてみて下さい。
ガラスの面白さ、良さを伝えたいという吉野さんの思いがきっと伝わってきます。
glass Art Blue moon(グラスアートブルームーン)
住所:川越市仲町10-13 松本醤油商店敷地内(醸ん楽座)
TEL/FAX:049-226-0833
営業時間:10:00~18:00
定休日:水曜日
駐車場:あり
ガラス体験:1回3,500円 3回10,000円(所要時間約30分)
11:00~16:00の間で毎日(定休日除く)
その他教室あり
ホームページ(醸ん楽座)
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