♪ ちんどんフェスティバル

 今年も近づいてまいりました小江戸川越素人ちんどんフェスティバル! 
 毎回、埼玉県にとどまらず、富山・山梨・長野・群馬・栃木県各地から多彩なちんどんチームが参加します。
 その中でも、小江戸ネットが注目したのがさいたま市から初参戦の「スーパー消毒ちんどん」です。どんなチームなのか、メンバーの新田和美さんにお話をうかがってまいりました!

小江戸ネット(以下、小):「スーパー消毒ちんどん」って、どんなチームですか?
新田和美さん(左の写真、以下、新):えーと、人数がだいたい20~25人くらいで、今回の編成としては、ちんどん太鼓にクラリネット、三線(さんしん)が2棹、太鼓が3台くらい、エレキベース、アンプは背負います(笑)、その他にシンバルなどパーカッション的なものが2つ3つ…。


小:アバウトですね(笑)。 普段はどんな活動を?
新:私たちのチームの母体になっているのが、「虹の会」という、1982年にスタートした障害者団体で「障害があっても地域で暮らしたい」という思いを持っている障害者と、それを応援する人の集まりです。
 昔はたとえば、障害者が地域社会で普通に暮らしたいと思っても、バスに乗れないとか、トイレが使えないとか、いろいろあったんですけど、それを交渉して改善してきました。
 あとやっぱり介助保障。障害者の生活にはどうしても介助者が必要で、介助者を雇うためのお金は、障害者が行きていくために絶対必要なものなのだから、行政が保障すべきだということをずっと訴えてきました。現在では、介助保障の額が、さいたま市は全国でもトップレベルです。交渉は今でも静かに継続中ですけど。
 それに、4年くらい前からこの「にじ屋」というリサイクルショップを運営しています。市内の皆さんにご自宅で眠ってしまっている物を提供していただき、販売して収益を上げて、健体者も障害者も一緒に働いてお金を稼ぐと。

小:そうした活動とチンドンの活動とはどんな関係が?
新:たとえば障害者がアパートでの一人暮らしを始めたとしても、アパートに閉じこもってたら意味がない、外に出たい、人の目に触れたいというの思いが強くあって。もう、電車に乗るだけでも大変なことなんですけど、大変さを背負ってでも自分が外に出ないと、障害を持っていても地域で暮らしていくというのがどういうことなのか、地域の人には伝わっていかないので。どんどん外に出て、人の目に触れてっていうのが大事だと思うんです。
 チンドンに関しては、知的障害を持つあるメンバーが、バザーのときのステージで「ドリフ」をやりたいって言い出して、みんなでドリフの歌を歌って踊ったのがきっかけです。それと、もともと音楽をやっていた虹の会のメンバーのバンドが合体して、バザーのステージで歌ったのが、2003年か2004年ころ。
 そのころから、人数もどんどん増えて、今の形になりました。

小:なるほど、人の目に触れたい、自分たちの体験や活動を知ってほしいと言う気持ちが強いから、メイクや衣装が派手になったわけですね!

↑ 今年10月に彩の国さいたま芸術劇場で行なわれた虹の会のイベント「殴りあい。」より

小:では、初めてお目にかかる川越のみなさんに、メッセージをお願いします。
新:いつもは「スーパー猛毒ちんどん」として、もう少しロックっぽい感じでやるんですが、今回はちんどんフェスティバルということで「スーパー“消毒”ちんどん」です。正統派のチンドンに近いアレンジで、「鎌田行進曲」「365歩のマーチ」「学園天国」などをやります。パレードでは「東京節」「安土屋ユンタ」「寅さん」などをやる予定です。時間は短いかもしれませんが、一緒に楽しんでいただけたらうれしいです!

小:次に、みんなからリーダーと呼ばれている井上さん(右の写真)。普段はどんな仕事をしてるんですか?
井上正邦さん(以下、井):にじ屋で、値段つけ、陳列…、回収! 
小:それで、井上さんは一人暮らしでしたっけ?
井:一人暮らし、5年くらい。2004年から。
小:チンドンやってどうですか?
井:楽しい!
小:いつからチンドンを?
井:いちばん最初から。2003年。
小:じゃあ「いじめ」の歌は…?
井:おれおれ、おれが作った! 
小:ああ、そうなんですか! そのころからだと、もうだいぶ長くやってるわけですが、特に思い出に残る公演とかは…?
井:今回の! 10月の、「殴り合い。」。
小:今度の川越の公演では、どんなところを見てほしいですか?
井:衣装とか、メイクとか…。もちろん音楽も!

小:市丸さん(左の写真)は、チンドンやってどうですか?
市丸敦啓さん(以下、市):楽しいよけっこう。踊るのが。あとこれほら、手を上げるのが。歌も好き、大きいよおれ声が!

小:普段はどういう仕事?
市:これこれ、にじ屋で、値段つけ。ビラくばり行ったり、回収に行ったり。

小:そういう仕事をしながらチンドンもやってるわけですけど、練習とかは大変じゃないですか?
市:大変じゃない、大丈夫、大変じゃない。

小:でも仕事終わってから、チンドンの練習は夜やったりするわけでしょ?
市:大変だよ。大変だけど、大丈夫! 楽しいから。

 お話をうかがったのが土曜日の昼間で、みなさんが働く「にじ屋」はとても混雑していて忙しそうで、お邪魔するのが申し訳なかったのですが、上記の井上さんや市丸さん以外の方もみなさん、チンドンの活動が楽しいと言います。

↑ 他にお話をうかがった方々、左:山口陽子さん、中:浅賀隆浩さん、右:千田幸さん

 元気に歌い踊る彼らの姿を見れば、見る方も元気になること間違いなし!
 クレアモールの「第7回小江戸川越素人ちんどんフェスティバル」、多くの方にぜひ参加していただきたいと思います!

 また「にじ屋」も、営業日の金・土・日の3日間は毎週フリーマーケットのようなにぎやかさ。この日も、店内を少し見ただけで、デロンギのオイルヒーター1,200円、30年くらい前のヤマハのエレキギター500円など、掘り出し物の宝庫です!


第7回小江戸川越素人ちんどんフェスティバル

問い合わせ先:クレアモール(川越新富町商店街振興組合)
電話:049-225-5846 FAX:049-225-8105
URL:http://www.creamall.net/
クレアモールイベント情報
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虹の会:http://www.nijirock.com/
にじや:048-855-8438 FAX:048-855-8439

古き良き小江戸川越の街並みを探索してみませんか?

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