補修工事完了!
3年近くの年月をかけて行われていた川越城本丸御殿の改修工事がようやく終わり、3月26日(土)午後2時、一般にも公開されました。
震災の影響で記念式典などは行われませんでしたが、この日を待ち望んでいた川越市民や歴史マニアが大勢詰めかけ、「古い建物にこんな大勢が一度に上がって床が抜けないだろうか?」と心配になるくらい。
でも大丈夫!
数百年の風雪に耐えた分厚いヒノキの床だから、人が何人乗ろうがびくともしないのでした。
▲長い廊下に沿って無数の部屋があり、奥の部屋では、三人の家老が何事か話し合っています。
今回の改修は、骨組みだけを残して建物を解体して行う大規模なものでした。中でも、
(1)瓦を葺き替えるなど、屋根部の雨対策
(2)大地震に備えるための耐震補強
この2つが重要視されたといいます。
▲よく見ると瓦が途中から変わっているのがわかりますね。古いかわらは、庭に埋め込むなど再利用されています。
また、現在の構造計算を、伝統的な建築技術で反映させた耐震補強も、先日の地震を考えればタイムリーなものだったと思います。
たぶん、そのおかげでしょう。漆喰にヒビが入っただけで済みました。
補修したばっかりなのに……と嘆くより、この程度ですんで良かったと思うべきでしょう。
▲大広間のヒノキの襖と、飾り気はないけど、長くて立派な床の間。現在では、いくらお金をかけてもできませんね。
▲正面玄関より一回り小さな中の口(玄関)。
▲近くにはお堀の跡も公開されています。
川越の宝であり、日本の宝である川越城本丸御殿。
春の一日、川越の歴史散策にぜひお出かけください。
この記事に寄せられているコメント
この記事に寄せられているコメントはありません。