老袋の弓取り式(記事)
2月11日(水)、川越老袋氷川神社において、老袋の弓取り式が行われました。3本の矢をそれぞれ春夏秋に見立て、その矢を射って天候を占い、その年の五穀豊穣を願うというものです。
埼玉県の無形民俗文化財にも指定される由緒ある神事です。
午前10時から始まるこの神事ですが、川越市街地から離れた場所にあるにもかかわらず、10時前にはすでに多くの見物客が集まっていました。
昔は、その年7歳になる「弓取りっ子」と呼ばれる子供たちが矢を射っていたのだそうですが、危険を伴うため現在は地区の代表者5名で行われるようになりました。
その5人の方がその季節ごとに矢を3本ずつ、白黒の円が交互に書かれた的に放ちます。矢が白の的に多く当たればその季節は晴れが多く、黒が多ければ雨が多いとなるそうです。矢が的に向かってまっすぐに飛び、的を付き抜ける様は見事でした。
その神事の後、神社に供えられていた豆腐田楽、お饅頭、そして甘酒が見物客に振舞われました。まだ厳しい寒さの残る中、甘酒の温かさにホッとさせてもらい、豆腐田楽やお饅頭にも、見物していただけですが、一緒に神事に参加させてもらった気分になり、どちらも美味しくありがたく頂きました。
今年に入り、こうした1年の天候を占い五穀豊穣を願う神事を幾つか見物させていただきましたが、川越の至る所でこのような儀式が大切に受け継がれていて、地域の文化や歴史を守り続けることの大切さを改めて感じました。
さて、弓取り式の結果ですが、
春は白が多い - 小春日和の良い天候が多い。
夏は白黒半々 - 雨も少し多いが恵みの雨となる。暑さはそこそこ。
秋は白が多い - 収穫に恵まれる。
総合的には農産者、消費者ともに今年は恵まれた年になる。
と出ました。
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