うなぎ処「宴」

川越の鰻屋さんは観光スポットに数あるお店が有名ですが、今回ご紹介するのは川越駅西口から歩いて7、8分の新宿町にある「うなぎ処　宴」さんです。国道16号から1歩入った静かな住宅地の一角にあります。お座敷が4つとカウンターが5席ほど、店内はすっきり小奇麗で、桜の透かしの障子が雰囲気がありました。

特上鰻重定食(3,500円)と上鰻重(2,000円)とかなり迷いましたが、伺ったのがお昼だったこともあり、控えめに上鰻重を頂くことにしました。

30分ほど待って鰻重とのご対面です。お重の蓋を開ける時、いつもドキドキワクワク、少々興奮気味になってしまうのは私だけでしょうか？

程よい焦げ目とふっくら感、タレをまとって鰻がつやつやに輝いています。鰻も1尾と4分の1乗っかって、他のお店の上鰻重よりボリュームがあります。頂いてみると鰻はふわふわと柔らかく、全く臭みがありません。甘辛のタレに絡んだごはんも美味しい。タレは川越の超有名な鰻屋さんで13年間働いていたご主人が経験を活かし、試行錯誤しながら作り上げた秘伝のタレなのだそうです。

鰻とタレとごはんの3重奏、堪りません！無くなってしまうのが惜しいなあと思いながらも、あっという間に完食してしまいました。大満足！

肝吸いの肝も旨かったです。味も素っ気も無い飾り的な肝吸いの肝もありますが、こちらのは違います。しっかり肝の濃厚な味わいがありました。

鰻重に付くお新香を頂きながら鰻重の登場を待ちましたが、このお新香がまた絶品でした。

たっぷりと小鉢に盛られ、塩加減がちょうど良く、待つ間の口寂しさを紛らわし、そのさっぱりとした味わいは鰻を頂いてる間の箸休めにも持ってこいでした。聞けば、女将さん自らが栽培した野菜を漬けた自家製なのだそうです。やはり自家製には市販のお新香には出せない旨さがあります。

初めて伺ったお店ですが、初めての時ってお店の雰囲気が分からないので少々緊張してしまいますよね？ですが女将さんは気さくな方で気遣いも細やかで、リラックスして鰻を頂くことが出来ました。