川越 市庁舎移転

市庁舎移転するなら、 跡地には西大手門の復元を

市庁舎移転構想は、前市長が十分な説明も、根回しもないままに表明したことで問題となった。川越駅西口の市有地に高層ビルを建てて新庁舎が入り、現庁舎跡は観光客用の施設にするという話は、あまりにも唐突的であった。1972年に建てられた現庁舎は、震度6強の地震がくれば倒壊の危険性がある、というのが最大の理由であった。

この問題は、基本的なこととして
①立地地点をどこにするか
②新築か増改築のどちらにするか
について各界各層の市民を交えて考えることが大切であった。10年~20年先を見通した長期展望と、周辺市町を含めた行政拠点としての位置づけの中で検討することが望まれていた。

川越市では、市庁舎移転構想に関して市民アンケートを実施し、賛成過半数としていた。しかし、このアンケートに応えたという人に出会うことは、いまだゼロであり、不思議なことであった。

ところで、この件について筆者は条件つきで賛成である。その条件は2点。

まずは新庁舎にすることで、たとえば組織改革をすすめ職員の削減に取り組むなどという市民メリットを分かりやすく、具体的に説明してほしいと思う。つぎは移転後の跡地活用についてである。これについては大いなる願いがある。そのあたりは、かつて藩政時代には川越城の西大手門があったところ。できれば西大手門の復元と城址会館の建設をしていただきたいものである。

川越は歴史と文化の城下町といわれている。由緒ある寺社はともかくとして、蔵の家並みは100年以上の時を刻み老朽化がすすんでいる。ときには瓦や壁の落下があったりで、いつまで現在の姿、形が保てるか心配である。

蔵の町の人びとが集まっている今のうちに、川越城西大手門の復元や城址会館を建設することは、観光都市である川越の重要使命ではないだろうか。

記事:(や)

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